MoriKen's Journal

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アラサー社会人博士による徒然日記。技術についてつらつら。だけだとコンテンツが貧弱なので、会社公認で大学院博士課程に進学した経緯や、独学でTOEICを475→910にしたノウハウを共有します。

「働き方改革」と「多様性」の間にある「矛盾点」

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ただ思い付いたことをつらつら書いてみようと思う。

働き方改革が来る

自分の会社にも

最近ちまたで働き方改革が話題になっており、私の勤める会社でもその影響がトップダウンで降りてきている。

残業するな、定時で帰れ、在宅で勤務を等。

大いに結構

旧来の日本のよく分からないけど残業して夜遅くに帰ることが美徳とされるような生産性の低い働き方を推奨する社会は改善されるべきであるとずーっっと思っていたので、大いによい方向と思う。

だって、効率的にしかも質の良い仕事ができるから早く帰れるのに、ダラダラ残ってしかも締切送らせてまた残業して、なんてやっている人のほうが給料が高いのは、論理的にはおかしい話である。

(私にはそれができていないので、戒めの意味を込めて記しておく苦笑)

仕事のバリュー

早く作業ができるのは、自分で思考して職場の問題を主体的に改善改善したり、スキルアップのための勉強をしたり、仕事の調整を付けて外に出て情報収集したり人脈を構築したり、そんなチマチマしたことを何年も積み重ねているからである。

結果として、無駄な作業をしなくても良くなったり、繰り返し作業をスクリプトで自動化したり、論理的に筋の通った文書やプレゼンを自分で作成できるようになることで、レビューや上司承認の時間を短縮できるようになる。

短時間で高品質なアウトプットを出すことが本質的なバリューであり、顧客満足度向上させることができる。決して長時間働くことがそのバリューを生み出すことにはならない。それは低品質の製品を高価格でリリースすることになり、会社の信用に関わるわけである。

この至極真っ当なビジョンを実現しようというのだから、この点については非難するつもりはない。

かなり恩恵を受けている

私自身、子が病持ち、両親は共に遠方に住んでおり支援を受けられないと言った制約もあり、これらの制度は大いに活用させていただいており、ありがたい限りである。

矛盾を感じることも

ただ、その改革が「多様性」を損なわせている場面もある。

例えば「定時で帰れ」「休日は働くな」。

私にとって「残業するな」には賛成するが、「平日定時以外は仕事するな」が非常に苦しい。

例えば?

例えば、うちの子供はなまじ重たい病気を持っているので、病院に連れて行ったり、役所に行かなければならない場面が、普通の子供に比べて格段に多い。これは避けられない。

でもその度に「有給休暇」を消化しなければならない。これが辛い。

私は仕事を休みたいわけではない。でもそれしか手段がないのだ。

フレックスという制度もあるが、コアタイムが10:00-15:00というのが困ってしまう。だって、病院が空いている時間とか、役所などで相談する時間って、どちらかと言うと10:00-15:00の間にかぶることが多い。コアタイムと丸かぶりなんで、これでは問題の解決にならない。

どうなれば嬉しいか?

コアタイムなしフレックス

逆に、06:00~10:00 + 15:00~19:00 休憩なし、みたいな働き方が許容される方が、私にとってはずっと嬉しい。

代休

あるいは、平日に病院にいった分、休日で挽回することで有給休暇を消化しなくても良いようになると、これまたありがたい。

現実は

もちろんこういった類のお願いは会社にしているが、これらは絶対に「No」ということだ。

なぜなら、定時外勤務や休日出勤がお法度だからだ。

でも考えて見てほしい。

こちらは仕事をサボったり休んだりするつもりなど全くない。むしろ、限られたリソースを最大限有効活用することで、可能な限り会社に貢献したいと思っている。職場の上司もそれを望んでくれている。

ところが、会社は「働き方改革」と謳いながら、難病児を育てる私という人間の「多様性」を認めることはできないという回答である。

なにが矛盾か

もうお気づきと思います。

まず「私の主張」はこう

家庭の事情でどうしても平日を使わないとできないことが多い。マジで仕事を遅らせたいわけでもない。なんとか有給を消化する日数を最低限に抑えて、仕事をさせてもらいたい。

家族の体調が悪いときも多く、短期的にでもいいからなんとかリモートワークができないか、というお願いもしてみた。

会社の「働き方改革」の方向はこう

早く帰らせて、休日は会社に来ないようにさせるという、勤務時間、勤務日を一律化を推進。

定時前に会社来ちゃいけないよ、定時後に会社来ちゃいけないよ、休日も会社来ちゃいけないよ。来たら上司ごと指導をするよ。

在宅勤務地は自宅だけだよ。リモートワークが認められると、それができない職種の人から不満が出るから、我慢してね。

職場の評価

職場の上司は私の状況を本当によく理解してくださっている。これだけ制約がある状況でも、努力していることは認めてくださっている。

それでも結果は、こうだ。

「会社への貢献度が低いので、相対評価という観点から点数を下げざるを得ない」

不協和音

そりゃそうだ。在宅勤務や有給を使って、しかも定時に帰る仕事をして、他の残業しまくっている人たちと成果を比較したら、貢献度低を評価されざるを得ない。それは認める。

ただ、私はそうならないように「コアタイムなしフレックス」「休日代行出勤」「在宅勤務地の自由化」などをお願いしているが、それが認められない。

在宅勤務をさせてもらえているだけでもありがたいとは思う。

ただ、今の状況は、会社的にも、職場的にも、私としても、全ステークホルダーにとって負の状況と言わざるを得ない。

それでも、私以外の大多数の社員の幸福度を考えると、これが最適解のようだ。

これが、私個人と会社の間で不協和音となってしまっているように思えてならない。

産業医にも相談しているが、やっぱりどうにもならないみたいだ。

おわりに

何か、まとまりがなくなってしまった。

ようは、「働き方改革」を進めれば進めるほど,「多様性」が失われていく感じがする。多分本質は、トップダウン型の方策だからなんだろうなと思う。大きな政府で多様性を担保するのは難しいのだ。

とか色々あるけど、職場や会社とは対話を続けようと思う。

社会の最適化を考えたとき、どういう方策を取ればよいのか。

答えが見つかったらまたつぶやこうと思う。